アメリカで車を買った話し

subaru_legacy01愛車のFord Mustangが不調となってからというもの、それが気がかりで愛車をどうしようかと悩んでいました。ですが、買い換えを決意し、冷やかしついでに、ネットで厳選した中古車を求めて、車で自宅から20分の田舎町、”バレホ”へと行ってきました。この町はサクラメント・リバーに面し、港があります。一応、川沿いの街ではありますが、川といっても日本の川とは違い、見た目は海のようで、大型船舶も停泊していました。

一件目のディーラー(中古車屋)では、狭いスペースに無理矢理車を押し込めたような店だったうえ、客の駐車スペースもとれないという妙な雰囲気でした。オフィスの建物も古めかしい、なんだか怪しい雰囲気を醸しだし、段々と不安になってきます。そして、車を入り口に停めて、オフィスに向かいました。すると、花粉症なのか、鼻をグズグズと言わせた痩せた男が現れました。映画「ハリーポッター」に登場した妖精に似ていますが、どうやら店のオーナーのようです。

「日本車でSUVを探してるんだけど?」と訪ねると、「うちにはトヨタのフォー・ランナー(ハイラックス)があるよ。」と勧めてきました。見ると、93年のフォー・ランナーがありましたが、ボディーは一部剥げてサビがうき、鳥の糞まで付着してどこか汚い。また、この車にはエアバッグが無いため、対象外としました。「他にはないの?」とまた訪ねると、今度はホンダのCRVを勧めてきました。価格は11,000ドル。予算的に厳しいので購入する気はありませんでしたが、試乗はタダなのでオーナーからキーを受け取り、ぐるっとその辺をドライブ。オーナーも一緒に乗るかと思いきや、オーナーは、「そのへん走っといで~」と、気楽なものです。そんなに客を信用していいのか?持ってっちゃうぞオイ?

subaru_legacy02ためしに、愛車のMustangをいくらで引き取ってもらえるか訪ねました。「愛車をトレード・インしたい(売りたい)んだけど?」と言うと、そのオーナーはブルー・ブックで相場を調べ、愛車のエンジンを始動させました。すると、さすがにオーナーはエンジンの不調に気づき、「エンジンがダメだから、1,500ぐらいだな」と言います。ちなみに、相場は2,500ドル。ためしに、「じゃぁ、CRVを2,000ドル負けろ」と半ば無茶を言ってみましたが、オーナーは、「ソーリー、それは無理だ」と行って、自らオフィスに帰る素振りをします。一切の交渉の気さえ無い態度に、ここはダメな店だと確信しました。まったくやる気の無いディーラーです。

そして、2件目。さっきの店より大きく、置いている車もキレイです。車を眺めていると、すぐに店員が、「Hi How you doing?」と、やってきました。この店員はベトナム系アメリカ人の、”ティー”という男でした。この店も私は予めネットで調べておいたのですが、三菱のモンテロ(パジェロ)が手頃な価格だったため、目を付けていました。しかし、店ではさりげなく、「日本車で4駆を探してるんだ」と言って、モンテロが欲しくてやってきたという気持ちを悟られないように、あくまで冷やかし客を装います。

残念ながら、予め目を付けていたパジェロは店にはもうありませんでした。心の中では、東京フレンドパークのように、「ぱーじぇーろ!ぱーじぇーろ!」と叫んでいたのですが・・・。しかし、ティーは親切な態度で、こちらの希望の車を探すために、店を走り回ります。そして、オーナーに尋ねて確認などを取り、店が所有する全車リストも見せてもらいました。店のオーナーは首の無い太ったアメリカ人でしたが、大らかな雰囲気で、「もう一つの店舗にモンテロがあるハズだ。」と言います。そして、ティーの運転でその店舗まで5分ほど車を飛ばします。その際、ティーは、店の横の路地で車の屋根を修理している同僚に、「ヘイ!どうしたんだ?今日はいつもより働いてるじゃないか!」と声を掛けます。すると、その同僚は、「俺はいつだってハードに働いてるぜ!」と返し、そのやりとりが笑えます。そして、交差点で偶然横に停車した車が同僚だと知ると、ティーは窓を開けて、「レースしたいか!?こっちは5スピードだぜ!」と吹っ掛けます。しかし、同僚は笑いながら、「ごめんだね」と返していました。

そして別の店舗へ到着しましたが、モンテロはもうそこにはありませんでした。ティーは、「なんでだよ!」と同僚に話しかけています。しかたがないなぁ~と思っていると、オフィスの横にグリーンのスバル・レガシーが置かれているのが目に付きました。その車が気になった私は、ティーにキーをもらってエンジンを始動させたり、運転席を眺めます。ティーは、「あれ?SUVを探してるんじゃないの?」と言いますが、そんなことは忘れていました。そして、この店舗のオフィスへ入ると、モーガン・フリーマンに似た黒人がデスクに座っており、「スバルは良いぞ~!俺は5年乗ってるけど、良い車だ!」と勧めてきました。そして、「OK、じゃぁ、試乗しよう」という事になり、フリーウェイに入って120km/hで走行してみました。この車はMustangより静かで、高速時も安定しており、気に入ってしまいました。

結果、この車が欲しくなりましたが、その前に、Mustangをいくらで引き取ってもらえるのかによって、その気持ちは変わります。ディーラーに車を下取りしたい旨を伝えると、他の店同様、ブルー・ブックで相場を調べます。すると、ティーは、「2,500ドルだよ」と言います。予想以上の高値に私は驚きましたが、このチャンスを逃すまえに取引を決め、そのままスバル・レガシーを購入する手続きに入りました。何枚もの書類に何度もサインを記入し、支払いは小切手で済ませます。そして、そのまま買った車を運転し帰宅しました。かなり無理をした買い物でしたが、満足のいくものでした。走行距離の多さ(18万km)は気になりますが、アメリカでは珍しくない程度なので妥協点でしょう。価格は、2,000ドル近く値切りました。・・・とはいっても、中古車の価格なんて、有って無いようなものですが。

そして翌日、新しい愛車のアライメント調整をディーラーで行ってもらい、その足でサンフランシスコへと向かいました。同性愛者同士の結婚問題で今話題のサンフランシスコ市庁舎前を通りましたが、週末なので役所は休みということもあり、大勢の同性愛者を見ることはありませんでした。

オープンカー生活は終わりましたが、4~5月には、この4WDでレイク・タホへスキー旅行に行けそうです。

Kelley Blue Book – New Car Pricing and Used Car Values

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